レコード鑑賞 Imperial/661452006年02月06日

The O'jays / I'll Never Let You Go c/w It Won't Hurt (Imperial/66145)

60年代のソウルの王道ものということで、オージェイズのデトロイト録音のレコードを取り出してみました。オージェイズと言えば70年代フィリー全盛の作品が有名ですが、60年代のデトロイト録音はそれに勝るとも劣らない素晴らしい出来です。知らないなんて勿体ないことだと思います。シャケ食べる時に皮食べないとか、鯛食べる時に目玉の周り食べないとか、そんな感じかと。

そんな余計な講釈はさておき、このレコードは両面ソリッドバウンド・プロダクションですから、スティーヴ・マンチャで取り上げた、グルーヴズヴィル・レーベルと同じドン・デイヴィス絡み。'I'll Never Let You Go' (C.Hatcher - B. Sharpley - D. Mancha作)は、ミッド・テンポのリズム隊、ヴィヴラフォンがアクセントのバックにややコミカルなコーラスだけのAメロでお膳立てした後、艶のあるリードがなだれ込んで来てその後、サビでコーラスと共にタイトルを連呼する内容。ややアーリーなサウンドで古臭く感じる方もいらっしゃるかも。'It Won't Hurt' (Pam Sawyer - Lori Burton作) は、スロー〜ミッド・テンポの美しいメロディーのナンバーですが、キレ、艶のあるデトロイトのバックに究極のヴォーカル・ワークが合わさって、この時代のグループものとして、かなりレベルの高いサウンドを聴かせてくれます。これは時代を超える素晴らしい内容かと思います。