mottainai blog

Larry Atkins / Lighten Up c/w Ain't That Love Enough (Highland/1198)

ダブル・サイダー。

これもタイ・カリム関連のレコードで、'Lighten Up' は、タイ・カリムの’Lighten Up Baby' と同じバック・トラック。このバック・トラックはラリー・ラスターや、アイク＆ティナ・ターナーのロマ盤で使用されているものもありますが、タイ・カリムのCDのライナーによると、このバック・トラックを最初に使ったのはアイク＆ティナ・ターナーのものらしく（このレコードについては以前レコード鑑賞でとりあげています→http://mottainai.asablo.jp/blog/2006/02/18/258621）、レコードによってライターの名前が異なっていることについての件（くだり）も詳細に書かれていますが、面白く感じると同時にそのリサーチ力には頭が下がります。で、使い回されているこのバック・トラックですが、瑞々しい６０年代ウエスト・コースト・サウンドで、個人的に大好きな音です。

そんなバック・トラックに乗ってのこのラリー・アトキンスの歌ですが、タイ・カリムやティナ・ターナーなどの馬力ある歌声とは程遠い、とぼけた印象を一聴すると受けるかも知れませんが、リズムはキメているし、コブシも効かせたりして聴かせます。技量はあるのに、聞き流すと無さそうに聴こえる点では、シカゴのアーネスト・モズレーなんかと共通するものを感じたりして。

'Ain't That Love Enough' は、マイナー調ですが、表同様瑞々しさに溢れた素晴らしいダンス・ナンバー。このナンバーはロマーク盤もあり、そちらの方がレア。タイ・カリムも録音していたみたいで彼女のCDには未発表曲として収録されています。

両面ともにKent Harris絡みの一枚。