レコード鑑賞 ABC/10753 ― 2005年09月06日
The Sapphires / Gonna Be A Big Thing c/w You'll Never Stop Me From Loving You (ABC/10753)
前々回のサファイアズを聴いていたらジェリー・ロス関連の60年代フィリー・ガール・ポップを聴きたくなり引っぱり出して聴いた盤です。
'Gonna Be A Big Thing' (Ross - Renzetti - Brian作、Joe Renzyアレンジ)は、キースあたりを好むソフト・ロック・ファンなら必ず気に入るであろう、アップ・テンポのソウル・ポップ・ナンバー。ベース・ラインから入るイントロからキャッチーで、この辺りはアレンジャーのジョー・レンゼッティー節全開といった面持ち。ヴォーカル・ワークも含め非常に緻密な作りでこの時代のポップスとしての完成度は非常に高いと思います。テンポが早く、ヴォーカル&バック共に軽いサウンドは、同時代のモータウンと比べれば、ソウル的には物足りなさも感じなくもないですが、洗練されたサウンドであることは間違いないかと思います。
'You'll Never Stop Me From Loving You' (J.Ross - J.Renzetti作、Joe Renzyアレンジ)は、ミディアム・アップなナンバー。アンニュイなメロディー、ヴォーカル。こちらも完成度は高いです。
両面ともにJerry Rossプロダクション。
レコード鑑賞 ABC/10697 ― 2005年09月07日
The Yum Yums / Gonna Be A Big Thing c/w Looky, Looky, (What I Got) (ABC/10697)
これも60’sフィリー・ガール・ポップ。
'Gonna Be A Big Thing' は昨日聴いたサファイアズのABC/10753と同じ曲で、製作陣も全く一緒。レコード番号はこちらの方が若いので、こちらがオリジナル・ヴァージョンということになる筈。サファイアズの方がアップの3連ビートなのに対して、こちらはミッド・アップ・テンポの8ビート。ヴォーカル陣は小学生か?と思う程、キッズ・ヴォイス、しかし決して下手ではない。そして、ホーンのリフも独特のグルーヴ感を生み出し、ブレイク・ビーツも連発とちょっと、他にはないダンス・サウンド。その辺りが受けるのか、英国ノーザン・ソウル・シーンでも人気曲。フロアで摺り足気味に踊るダンサーが目に浮かんできます。
'Looky, Looky, (What I Got)' (Simpson - Ashford - Armstead作、Joe Renzyアレンジ)も、ややアーリーなサウンドですがガール・ポップとしては出来は良いかと。
このレコード、プロモ盤しかリストで見た事がありません。もしかしたら、正規リリースはされてなかったかも。
レコード鑑賞 Orr/1007 ― 2005年09月08日
Cookie Scott / Funny Changes c/w Your Love It Won Me Over (Orr/1017)
The Yum Yumsは60年代中頃の可愛いガール・ポップですが、もう少し時代が新しいものでファニーなものを聴きたくなったので、クロス・オーヴァーなこのレコードを取り出してみました。
'Funny Changes' はエレピの音がドリーミーな雰囲気を醸し出すミッド・テンポのナンバー。クッキー・スコットは、コブシを回したり、裏声を使ったりと熱唱。その実力をそこかしこに披露してくれます。ドラムのキープしたプレイはストイックでそれに絡むベース・ラインと共にじっくり聴くと面白い、というか格好良い。よく動くストリングスはエレガント。
'Your Love It Won Me Over' はアップ・テンポのR&Bスタイルのナンバー。
両面共にGreg Perry作、プロデュース、T.Washingtonアレンジ。グレッグ・ペリーはここでも良いお仕事されてます。
レコード鑑賞 Orr/TF-1015 ― 2005年09月10日
Cookie Scott & The Chevelles / I Don't Care c/w Misled (Orr/TF-1015)
クッキー・スコットの& The Chevelles名義のレコード。
'I Don't Care' (J. Porter - Colbertプロデュース、Eric Frye作、P. Shellアレンジ) はミッド・アップ・テンポのナンバー。内容の素晴らしさでは’Funny Changes'も及ばない出来だと思います、というかコチラの内容が良過ぎ。高揚感溢れるメロディー。ホーン、ストリングスが煽る分厚いバック。ソウルフルなリード・ヴォーカル。全てが最高水準。
'Misled' (J. Porter作&プロデュース、P. Shellアレンジ)もミッド・アップ・テンポのナンバー。 'I Don't Care' 程の高揚感はありませんが、類似した内容でやはり素晴らしい。
文句ナシのクロス・オーヴァー・レディー・ソウルのダブル・サイダー。
レコード鑑賞 Warner Bros./7804 ― 2005年09月10日
Windy City / Hey Its Over c/w If By Chance (Warner Bros./7804)
朝からレコードを聴きたくなり、取り出した1枚。74年リリースのレコードですが、このグループ、後の77年にリリースされたカール・デイヴィス・プロデュースのLP='Let Me Ride' (Chi-Sound)は有名ですね。
'Hey Its Over' (Raymond Bennett作)は、ポリ・リズム的なミッド・テンポのリズム隊にアコギのストローク・プレイ、フルート、ストリングスが爽快感を出すバックに、やはり爽やかなコーラスに強いリードと、目覚めに聴くには最適の1曲。
裏の'If By Chance' (Darryl Butler作)はスロー・ナンバー。こちらはスイート・ファンも必聴の内容。こちらは朝よりは夜向き。
両面ともにWillie Hendersonプロデュース、James Mackアレンジ。
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